図書館

本とコンピュータ」の元編集者・仲俣さんのブログで、図書館関係のビジネスの動きがあることを知る。
http://d.hatena.ne.jp/solar/20090601#p1
このあたりの動きは、昨年度の「メディア図書館論」の授業(浜口稔先生)の後半の時期に、ちょうどメディアでよくとりあげられていた。あえてレポートには書かなかったんだけど、どうなることやら。浜口先生が今年度の授業で、どんなトピックをたてるのか注目したい。
出版業界の再編は来るべくして来たとしかいいようがない。出版関係者(ここでは出版社と書店の人)の多くが取次(書籍で問屋の役割をするところ、でも…)が問題という。その問題とは、取引の条件や扱う部数について一方的に決められてしまうことだったりする。でも、取次の資本のほとんどは大手出版社のものだ。だから、実際には大手出版社の本を流通させるために作ったシステムに、たくさんの中小出版社がとんでもない量の本を扱ってもらっているといっていい。これはこれで機能してた時代があったわけだけど、今となっては無駄が多いシステムであることは確か。大部数を前提にしたシステムにしていたら、ベストセラーを狙っていかないと採算がとれないのは当たり前。ところが出す本がみんなベストセラーってことはないし、むしろ(例えば5000部以下の)小部数のもののが点数としては圧倒的に多いはずだ。なんで、それを全国の書店(僕が出版関係の仕事をしていたとき書店の店舗数は2万店くらいだったけど、毎年千店舗ぐらい閉店や廃業をしてた)に流通させる必要があるのか。
地方小出版流通センターもあるけど、本当に小出版社のための取次だから、ほとんどの出版社は自分たちで流通ネットワークをつくることなく、流通業務は大手取次に依存した。それで取次だけを批判するのは、どうかと思うけどね。取次がいいことばっかりしているとも思えないけどさ。
で、取次と印刷会社と書店と図書館というチームができると何かできそうな気がするのは確かだけど、何をするのかはイマイチわからんという感じでしょうか。なんとなく絵に描いた餅、という感じもする。うむむ…、気になるけど、考えてもしかたないね。