contact Gonzo

11日、contact Gonzoの展覧会(大阪府立現代美術センター)に行く。11日は展示初日で、15時からパフォーマンスが行われた。ところが、これはちょっと…やはり映像で見た方がいいかも。というか、リアルにライブで見るならギャラリー空間ではなくストリートのがいいと思った。現美センターでやるなら職員が働いている部屋とか、階段とか、もっとイレギュラーな場所。断っておくと、彼らのパフォーマンスの迫力はすごい。フィジカルなぶつかりあいが強い緊張感をもたらす。そして展示空間もよくできている。ギャラリーの中央部にほぼ正方形の板がある。だが、この中央の板が不安定で、正方形のシーソーのような状態になっている。支点はおそらく1点で、4辺のうちどこか1辺(つまり頂点2つ)が床に接触し、他はわずかな高さだが浮いている。板状を人が移動すると板がバタンバタンと接地する辺を変える。その正方形をとりかこむように、木で作られた回廊が置かれている。これもワイルドでかっこいい造作。床に約20台ほどのモニターが無造作に置かれて、contact Gonzoが各地で行ってきたcontact Gonzo(あえてパフォーマンスとは書きません)の映像が映し出されている。このモニターの置き方もよいです。ワイルドでストリート的手法で作られています。でも、展示としてはいいけどここでのパフォーマンスは、やっぱり違和感が…。どうしてもリングに見えてしまう。路上や駅などの街中だったら、contact Gonzo以外のものがたくさんあって、その中に身をおくことがcontact Gonzoの成立する根拠となっていると思うのだが…。展覧会会場でのパフォーマンスは、どこまでいってもcontact Gonzo的なものに囲まれていて、やっぱりリングで格闘技を見ている感じがした。格闘技でなければ、ふつうにパフォーマンスといってもいいんだけど。YouTubecontact Gonzoを見るのは、舞台でパフォーマンスを見るのとは全然違う。YouTubeはパフォーマンスよりもずっとリアルな事件を目撃している気持ちになる。ギャラリーで行われるとパフォーマンスになってしまうのか…とちょっと残念な気持ち。
ところが、18時から予定していたオープニングパーティーが、なんと会場は飲食禁止ということがわかって、contact Gonzoのメンバーが映像を流したり、DJ、カメラをいじったり、モニターのスイッチをいれたりするという場当たり的なパフォーマンスをしてくれた。こっちのが、僕にはおもしろかった。contact Gonzoらしいと思った。ブリコラージュ的、即興的。身体的なぶつかりはないけれどGonzoだ。うーん、やっぱりこの人たちはおもしろい。舞台とかギャラリーは、なんか違う気がするけどね。でも、展示としてはいいですよ。映像が最高!