カタリココ、ゲストはECD!(10月5日)

10月5日(日)川村記念美術館(千葉県佐倉市)でモーリス・ルイス展を見てから東京に戻り、渋谷のFlying Booksに。この日は大竹昭子さんが企画するカタリココの日。ゲストはECD(ラッパー)。うーん、すごい。なんとECDのアカペラがあった。すごい。大竹さんのナビゲーションもよくて、話が気持ちよく転調していく。
レコードをスクラッチすることについての話が興味深い。大竹さんの世代にとってレコードはとても高価で、すごく丁寧に扱うものだたから、スクラッチするという行為自体が信じられないことだった。で、ちょうど大竹さんがニューヨークで生活していたころ、DJカルチャーが生まれ広がりつつあって、ハーレムの黒人たちはレコードなんかもってなくて、普段はカセットテープをラジカセで聴いていたそうだ。そして白人たちが捨てたレコードやプレーヤーが捨ててあって、黒人たちがそのレコードをおもちゃにしてた。キュッ、キュッと。結局、新しいものって、古いものを全然違う使いかたで、ほらこれでいいじゃんというところから生まれるんだよね、と再認識。最新の機器とか、最新の科学技術とか、そういうのもいいんだけど、僕は今あるものを使っていく、作り変えていく人に興味がある。そこに本当の新しさがあるはず。
ECDさんは、休刊した「論座」の最後(最期?2008年10月号)で、素人の乱松本哉さんや山下陽光君とのトークが掲載されています。(雑誌はつまらないけど)こちらもおもしろいです。いさぎよい。かっこいい。
カタリココは大竹さんのキャラクターとかかわる人(ゲスト、お店のスタッフ、お客さんなど)の調和がすばらしい。手作りのイベント。どんなに消費社会が発達しても、僕が信用するのはこういう種類のネットワーク。本当に、ステキな時間です。次回は11月1日(土)吉祥寺の「百年」が会場です。
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