粟津潔と忌野清志郎

4月28日に粟津潔が亡くなった。
5月2日に忌野清志郎が亡くなった。
お二人が生きていたときと同じように敬称略で書きます。まだ生きているような気がするしね。
この二人は、好きとか嫌いっていう言葉では語れないものがある。教えてもらったこと、影響を受けたことが大きすぎて、何がなんだかよくわからない。
(今から10年以上前の)学生時代の僕にとって、デザインといえば粟津潔のことだった。形をつくることに思想があるというのを嫌というほど見せつけられた。ただ綺麗とか洗練されているとか、そういうことじゃないんだというのを教えてもらった気がする。ぎりぎりのところで勝負してた人だと思う。デザインで苦しみ、デザインをたのしんで、デザインに生きた人が粟津潔だったと思う。
そして清志郎。4年間、(清志郎の地元の)国立に住んでいたので、音楽と言うと清志郎の話になった。飲み屋で知らない人とRCサクセションの曲で何が一番好きか?みたいな話になったり。それと、やっぱり美術系の大学に行くとみんな聴いているしね。好きというよりも環境だった。ミュージシャンの中で清志郎が一番好きってやつがまわりにいっぱいいたから。もちろん僕にだってRCには好きな曲があるけど、僕個人の趣味嗜好なんかよりも清志郎のまねしているやつなんかが多すぎて、そんな環境や現象がおもしろかった。忌野清志郎という環境があったと思う。
人が死ぬのは自然なこと。驚くことではない。でも、やっぱり寂しいな。つまらないな。