マーク・ロスコ展

6月3日は北本(埼玉県)から佐倉(千葉県)に電車で向かう。遠いけど本が読めてなかなかよい。川村記念美術館マーク・ロスコ展。当然だけどいい。シーグラムビルのレストランのために描かれた作品15点に囲まれて立ち尽くす至福の時間。しかし、この作品がレストランにあったら、おちついて食事ができたかというと疑問。僕だったら絵をみているだけで、食事はいらないような気がしてしまうかも。精神にものすごく影響をおよぼす絵だ。
ロスコの作品がいいのはもちろんだけど、川村記念美術館が説得力ある。これを見てもらいたいんだという主張がはっきりしている。そういう主張がなかったら美術館の存在意義はないと思うんだけど、何故か川村みたいな美術館は少ない。ロスコ展は企画展だが、コレクションがベースになっている。コレクションを見せるのが美術館の基本だと思う。ロスコ展は地道な美術館活動の成果だ。これからも川村の展覧会には注目したい。
常設作品の展示で見ることができるコーネルの作品は、ロスコの作品と美しい対をなしていた。ロスコの大きな画面と比べて、コーネルの作品はつつましく小さい。だが、両者の作品はどちらも物質的なサイズを超えた、大きな広がりのある世界と繋がっている。