キタミン・ラボ舎のブログ、藤浩志さんの掃除活動

北本市にあるキタミン・ラボ舎のブログに、先日僕もお手伝いした北本タワーの掃除の様子がアップされています。
http://kitamoto-arts.blogspot.com/2009/06/5.html
やっぱり写真があるといいですね。僕も写真を上げるようにしないと。
それにしても、掃除は(大変だったけど)たのしいです。場所が変わっていく。ホワイトキューブに飾る作品より、掃除の方がおもしろい。
あー、やっぱり大学の掃除のおじさんになりたい。勤務時間に決まった場所を掃除して、勤務時間外に掃除しなくていいところを勝手にピッカピッカにしちゃうのが一番かっこいいと思う。なぜか突然、ボロい壁がブランクーシの彫刻みたいに磨き上げられているわけ。素材が違うから無理かもしれないけど。とにかく、アートとしてやるんじゃなくて、ただおもしろいわけだから、ピカピカツルツルは。昔、ブランクーシの彫刻を掃除できたらいいと思ったけど、よく考えたらそんなことは掃除のおじさんはさせてもらえない。でも彫刻じゃなくて建物でも、なんでもピカピカにしたらおもしろいはず。美術館の掃除より大学の掃除のがよさそうです。といっても、藤さんはすでにいろんなところで掃除活動を実践しているからな〜。今年、藤さんはいくつの建物を大掃除しているのか…。
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しかも、掃除っていっても改装前提だからね。本当にすごい。
ちなみに僕は自分の部屋の掃除は相変わらずダメです。でも、北本で掃除を手伝ったからか、最近は毎日、本を整理して部屋が広くなっています。昔の杉並のアパートと比べたら本の量もずっと少ないし、天国です。
北本タワーに話を戻すと、ここはいろいろおもしろい実験ができる可能性があります。おもしろい人が集まって、いろんなおもしろいことをやりだして、それが他の人にも連鎖していく。そういう雰囲気を空間としてデザインして、仕組みもデザインして、空間も仕組みも使う人が組みかえられるようにしていく。そういう場所が地域に求められていると思います。立派なホールとかギャラリーはいらない。もちろん、自由で、主体的にみんなが何かをしたくなる雰囲気が生まれればホールでもギャラリーでもいいんだけど、やっぱり構えちゃうしなかなか難しい。とにかく北本タワーには注目です。
ちなみに赤い粉に指で落書きしてあるのは藤浩志さんの仕業です。古いカーペットの繊維が粉になってものすごい量になっていたので、藤さんが「淺井(裕介)君がいたら、絵を描いてもらいたいよね〜」と言いながらの落書き。ここに誰かがいたら、おもしろいのになー、という「誰か」とか「ここ」があることが重要で、後はそれを実現していけばいいだけの話。全部は無理でも、空間に手を入れていけば「誰か」はいくらでも増えていく。まぁ、淺井君は人気者なので誰かが呼ぶでしょうから、僕としては淺井君と約束しないで、北本で必然的偶然に遭遇したい。ここに行けばおもしろいやつと会える、という場所をどんどん増やしたいよね!