西尾美也さんのナイロビ・レポート

代官山のAITで行われた西尾美也さんのトーク、いい会でした。やっぱりアートに関心がある人が集まっているんだけど、すごくいい雰囲気でした。西尾さんの人柄でしょうか、集まっている人がよかったです。
そうはいっても人見知りなんで、あんまり喋れないんだけど。
それにしても西尾さんのプロジェクトはいい。ナイロビのレポートが秀逸でした。布を切ったり、ミシンを使って布を縫う作業を現地の人がたのしんでいます。そして、コミュニケーションが生まれている。古着を縫いあわせてつくった蒸気機関車で線路を行進するパフォーマンスは最高。ドキュメンタリー映画の傑作「100人の子どもたちが列車を待っている」を思い出す。あの映画と違うのは、この布でできた蒸気機関車を動かしているのが大人ということか。うーん、とにかくこれはいいよ。あの蒸気機関車ができるなら、僕としてはもうそれ以上によけいなものはいらないな。
いつか、西尾さんのナイロビのプロジェクトに参加したい。強くそう思う。
記録の映像も美しかった。SFCの臼井君にも久しぶりに会ったんだけど、臼井君もナイロビに行って映像の撮影で参加したそうです。いいなぁ。
臼井君はアーティスト・イン・児童館というプロジェクトを実施していて、とても活動的な学生です。あちこちでその評判を耳にします。学部生でもこれだけ実験しているのに、DC系は大学院でありながら、こういうことがまったくできていない。スクエアな展覧会をやっている場合ではないのに…。まぁ、僕が考える立場ではないし、もうそういうことはいいか。
それにしても、西尾さんも「アート」がない現場を探して動いていたのには納得。やっぱりそうだよね。現場でどう動くかで信用できるかできないかがわかる。アートの中で分類されるのはしかたない。でも、アートといわなくても通用することをやっている確信が西尾さんにはある。その西尾さんが、アートど真ん中のAITと一緒にやっているというのはいいことだと思う。お互いにとってね。
5年以内にどこかの現場で西尾さんの仕事の手伝いできるといいなぁ。そのためにも今のうちに鍛えておかねば。