6月21日(土)

最近、ブログの更新が遅くなっています。駄文でもいいから(いいからって偉そうだな。そもそも駄文しか書けないくせに)スピード重視でいきたいんだけど。
6月21日(土)はもりだくさんの一日でした。
まず午前10時秋葉原のサテライトキャンパスでディジタルコンテンツ研究会。SmalltalkそしてSqueakによるさまざまな可能性を研究、実践している阿部和広さんのお話。非常に興味深い。
コンピュータの歴史、コンピュータの特質について、さまざまな人物による実験と研究が行われてきたことがよくわかる。わかったような気がする。なかでもアラン・ケイという人はおもしろい。アーティストのよう。直観、観察、思考、実践。コンピュータはメタ・メディアという認識がすごい。これは確かにコンピュータが他のメディアと違うところだ。哲学がある。
そう。本当の哲学はどこにでもある、と思う。全く関係ない話だけど、今から10年くらい前、サッカーの元アルゼンチン代表ボランチレドンドと、スペイン代表ボランチグアルディオラのインタビュー記事を雑誌で読んだことを思い出す。共に守備的な中盤に位置しながら、攻撃の起点となった。レドンドはアルゼンチンらしい細かいタッチのドリブルと近い距離での鋭いパスによって敵のプレイヤーを抜き去り、グアルディオラは距離の長い鮮やかなパスでボールを一気に前線に押し上げチャンスを作った。プレイスタイルは異なるけど、守備から攻撃に転じる、つまりボールの動きに(そしてゲームに)変化をもたらすプレイヤーだった。その記事の中でどちらかが「ボールは動かされたがっているんだ」と言っていたのが強く印象に残っている。丸いボールはあっちにいったり、こっちにいったりすることでイキイキとボールらしい動きをする、ボールがたのしそうに動いていくというような話。おお、僕が欲しかったのはこういう言葉だ、とひどく喜んだのを覚えている。
話がそれたけど、どんなことにも、モノにも人は哲学的な思考をするね。当り前か。でもそんな思考が何かを変えていく、作っていく原動力になるのは間違いないだろう。
後半は昨年あたり話題になっていた「100ドルラップトップ」のお話。このプロジェクトもおもしろい。藤浩志さんのやっていることにも似ているところがある気がする。
最後に阿部さんが作った「世界聴診器」の紹介。これはすごい!欲しい!5千円は安いよ。
http://swikis.ddo.jp/WorldStethoscope/2
http://swikis.ddo.jp/WorldStethoscope/41
夏休みはこれをもって北海道や鹿児島に行こう。
予定の時間をオーバーしてもデモンストレーションのリクエストに応えてくれた阿部さん、ありがとうございます。
研究会終了後、阿部さんや先生方と一緒に昼食。その後、管先生や同級生のコウヨウ君たちを昨日も行ったKANDADAに案内。ま、なんとなく。なかなか展覧会を一緒に見に行く機会が少ないのでなるべくこういう時間は増やしたい。造形大時代は森口陽先生や岡村多佳夫先生がいろんな展覧会に連れていってくれたけど、何にも考えていないバカ学生だったので失礼なことをいっぱい言ってた気がする。それでも僕が拙い感想を述べると、「そうですか…」と穏やかに笑っていた森口先生。ごめんなさい。そして、ありがとうございます。僕にとってあの時間は今も宝です。
その後、コウヨウ君やKさんたちと現代美術所へ。このブログでも紹介した素人の乱の松本さんの出版記念イベント。僕は久しぶりにちかいカフェの手伝い。ちかいちゃんともなんだかんだで長い友だちです。いつもありうがとう。素人の乱の映画は初めて見たけど、おもしろい。場所っプがたくさん出ていて感激。あいつはすごいやつだ!(今日、その場所っプのブログ(http://blog.goo.ne.jp/bashop/e/b312099dd80acdad78b95b43ef054516)で松本さんの本をつくった筑摩の編集者が、大竹伸朗の文庫版「既にそこにあるもの」を編集した人と同一人物であると知って笑った。たぶんまともで変な人なんだろうな)松本さんと場所っプのコンビはすごく息があっているのが映画でよくわかる。松本さんが住む前と後では高円寺はかなり変わったからね。
というわけで、またもやもりだくさんの日でした。おもしろすぎうて、くたくたです。深夜、大学の研究室に来ると一人だけだったので、じゃがたらを爆音で聴く。とくに意味はないけどサイコーです。