「WHAT AM I DOING HERE?」終了

「WHAT AM I DOING HERE?」のワークショップとトーク、記録展示が無事に終了しました。忙しすぎて僕のブログではきちんと告知できず、ごめんなさい。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。そしてアーティストのみなさんにも本当に感謝、感謝です。
今回は僕の至らぬ点があり、アーティストのみなさんにご迷惑をかけたり、管先生の手をわずらわせたり、反省点は数えきれないくらいあります。それでもやってよかったと思っています。
小山田さんのワークショップは最高。あれ以上のアートの授業はないでしょう。洞窟の話とワークショップだけできちんとアートまでいきます。既存のアートの授業なんてもういらないと確信しました。池上君と篠田太郎さんというステキな組み合わせのトークも実現できました。篠田さんの月の映像は、なんだかすごかったです。これからどんどん活躍するはずの下道君と、考えながら、話しながら仕事ができたのも本当にうれしい。
佐野陽一さん、池上恵一君、山下陽光君は古いつきあいだけど、こういうことをするのは初めてでした。不思議な気分。坂口恭平さんや篠田太郎さんには今回の企画にかこつけて知り合いになれて、とてもうれしい。
大竹昭子さんと管先生のお話を聴けたのも幸せでした。二人とも僕が最も好きな書き手です。清岡智比古さんの洒脱としか形容できないお話も最高でした。
それでも、いろいろああすればよかった、と後悔するところはいっぱい。やっぱり、高山建築学校方式で合宿にするべきだったかも。5回のうち複数参加してもらった人のが、回数分以上にたのしめたはずなんですよね。1回だけだと、あんまり意味がないというか…。でも、それはそれでいいのですが…。
また、こういう企画を行うときは気をつけよう。とにかく、みなさん、ありがとうございました!
後はドキュメントをしっかりしないと。う〜む、まだまだ大変だなぁ。

1月の備忘録

さてさて、その後あったことを備忘録的に。
2008年にのぼりとでお世話になった真部剛一君に岡山で再会。メチャクチャなつかしい。今後、何か一緒にできるかもということを思いつくまま話す。久しぶりにあってもこういう話ができるというのはいい。はっきりいって明大ではまったく何もできなかったし、こういう話をできるやつとも会わなかった。大学の外のが希望があるというのがわかったのだけが大学院に入った意味だったのか。まぁ、それはいいか。とにかく真部君もがんばっています。負けないように僕も今後の活動を考えます。
そして、広島市現代美術館に。山下陽光氏が参加している『一人快芸術』展を見るため。いい展示でした。
http://www.hcmca.cf.city.hiroshima.jp/web/main/special_exhidition.html
沢田マンションの写真がとてもいい。美術館で行われた山下氏のイベントのドキュメントがなかなか魅せます。くだらん話がほとんどで、そこがとてもいいのです。これを見るのに1時間とられるので、この展示を見に行く人は余裕をもって行きましょう。
そして大阪の梅香堂で下道基行さんの展示を見る。本当はお休みなのに、曜日を間違えて行ってしまったのですが、店主の後々田さんが開けてくれました。ありがとうございます。藤浩志さんや森司さんが後々田さんはおもしろいと言ってたのですが、本当におもしろいユニークな人でした。かなり長居をしてしまいました。
下道さんには「WHAT AM I DOING HERE? ワークショップとトーク:5つの小径」でワークショップしてもらうし、この展示は見ておかないとね。下道さんの作品、本やファイルでは見せてもらったことがあったのですが、展示を見るのは初めてでした。うーん、やっぱり展示はいいですね。本とは違うヌケがあります。下道さんの場合、被写体のおもしろさもあるんだけど、それだけでは語りきれない魅力があります。全国のいろんな場所を撮っているんだけど、そこに行っているというのが当たり前なんだけどよい。場所に出会った驚きが定着している写真らしい写真だと思いました。
1月24日に水戸芸術館にボイス展を見に行きました。展覧会は僕にはちょっともの足りない内容でしたが、ボイスのことを名前しか知らずにいた若い世代にはいいのかも。僕だって名前以外に何を知っているのだと聞かれると困るけど。ただ、社会彫刻論を書いたボイスの展覧会なんだからもっと社会的なものにできた方がよかったと思うのでした。結局、美術業界のスターにしてしまっている。そこが残念。
ところで論文以外にもこのブログを更新していなかった理由があって、それは世の中を騒がしている青木真也問題。これについてはちゃんと書きたいと思っていたんだけど、論争みたいなのも嫌だし。総合格闘技の話ですよ。アートなんかどうでもいいのです。はっきりいって青木パッシングはバカらしい。大みそかの青木の行動に問題があったのは確か。でも、くだらない大人が選手をコマにしか思っていないのか、ひどい扱いをしているのは事実。そっちのが大きな問題だし、非難されるべきでしょう。TBSってひどくないですか?やっぱりマスコミってバカなのかね。
世間の言説では増田俊也さんに一番同感します。
http://blog.livedoor.jp/masuda_toshinari/archives/51361920.html
http://blog.livedoor.jp/masuda_toshinari/archives/51363781.html
http://blog.livedoor.jp/masuda_toshinari/archives/51365263.html
僕も大学院でやらなくてもいいことを(なぜかやらないといけないと思いこんでしまい)いっぱいやってしまったので、青木には勝手に同情してしまいます。それは個人的なことなんだけど、組織と個人の関係という問題はある。あんな対抗戦、やる意味ないでしょう。興行の駒としてしか人間を見られていないのはどうなんでしょうか。
そんなこととは別に、世の中でアーティストとして知られているほとんどの人よりも、青木真也のが断然アーティストだということもいっておきたい。わざわざアーティストと呼ぶ必要もないくらい圧倒的に鮮やかなことをしている。ぎりぎりのところで勝負しています。青木は日本を出たほうがいいのかも。このあたりは難しいところもあるかな。悪いことをしたのは確かだから、そこは反省して青木には活躍してほしいです。
格闘技といえばソバットシアター。よいニュースです。ソバットシアターの『電信柱エレミの恋』(格闘技とは関係ないです)が文化庁メディア芸術祭での優秀賞、第64回毎日映画コンクールで大藤信郎賞を受賞しました!やった!バンザーイ!中田君、おめでとうございます!

「WHAT AM I DOING HERE? ワークショップとトーク:5つの小径」

修士論文の提出がもうすぐなのに全く書けていないのでブログの更新もできなかったのですが、ちょっと書きます。
1月10日と17日に「WHAT AM I DOING HERE? ワークショップとトーク:5つの小径」のワークショップとトークを行いました。
1月10日は日中に佐野陽一さんのピンホールカメラのワークショップ。夜は大竹昭子さんと管啓次郎先生のトークでした。ワークショップではカメラをつくるところから撮影して現像まで行ったのでみなさんお疲れの様子。でも、印画紙を現像液に浸して像があらわれたときの驚きの声を聞いて、このワークショップをやってよかったと思いました。大竹さんと管先生のトークは、話を転がすようにリズムよく展開。東京を歩きたくなります。
17日は午後から小山田徹さんの洞窟測量ワークショップ。はじめに洞窟の話をして、その後に廊下を洞窟に見立てて測量しました。小山田さん、最高です。すごいですよ。このワークショップだけで、もうアートの授業なんていらないでしょう。少なくとも僕はそう思う。洞窟の話をずっと聞いていたい。夜は坂口恭平さんと山下陽光さんのトーク。これもおもしろかったです。打ち合わせで坂口さんが「映像なしにしましょう」と言ってきたのに納得。坂口さん、しゃべりだけでいけるんですよね。落語家みたいでした。建築とか家の話だから、映像で見せた方がわかりやすいのは当然なんだけど、想像力を刺激するのは話だからというわけで、そうなったんだけど。坂口さんが大学とか建築にもった疑問に正直で、しかも反抗するのではなく、「つるうる滑る」ように進んでいくところがおもしろいです。山下さんも去年の別府でリサーチした場所と、最近の広島での活動を紹介してくれて、これがまたおもしろかった。この日はとても濃密な一日でした。
次回は2月14日。池上恵一さんと真下武久さんのワークショップ、そして池上さんと篠田太郎さんのトークです。超豪華。篠田さんの話はメチャクチャ気になります。ぜひ、ご参加ください。

今年もよろしくお願い申し上げます。

年が明けてもう9日。新年のご挨拶には遅すぎますが、今年もよろしくお願い申し上げます。
4月からは新しい展開をする予定です。詳細はまだ書けませんが、やっとまともなことができそうです。
わくわくする、たのしいことをやります。大学院ではできなかった実験をします。詳細はいずれこのブログでご案内するつもりです。
本当に本当に、おもしろいことができそう。生きていてよかった!

僕はなにもわかっていない。

1か月半前、横浜の黄金町で淺井裕介君と狩野哲郎君の展覧会を手伝った後、一緒にご飯を食べたりお酒を飲んだりしながらYouTubeで音楽の映像を見ていた。淺井君が教えてくれた友部正人の映像がこれ。

誰かが亡くなったお悔やみの会で友部さんが歌っている。友部さんの歌がとてもいい。そして、ものすごくいい映像。でも、見知らぬ人の追悼の映像を見ているのはどこかいけないことでもあるような気もした。だけど、すごくいい歌、とてもいい映像で、それからも何度か見ていた。
そして昨日、なんとなくまたその映像を見ていたら、そこで追悼されている人、亡くなった岡田昌さんに会ったことがあるのに気がついた。しかも淺井君も一緒だった。会ったというのも変だけど。2007年5月にスーパーデラックスで、音楽があがた森魚さんたち、映像がかわなかのぶひろさんたちというイベントがあった。辻直之君や淺井君と一緒に僕は美術をしていた。そこで踊ったダンサーの一人が歌舞伎昌三こと岡田昌さんだったのだ。
http://www.kabukimasazo.net/profile.htm
驚いた。僕はなにも、なにもわかっていなかった。岡田さんのプロフィールにスーパーデラックスの夜のことも書いてある。岡田さんがガンなのは有名なことだったらしい。岡田さんの病気のことをかわなかさんが話していたのも覚えている。
あの日、淺井君は壁にマスキングテープを貼って植物を描いていたけど、途中で岡田さんの体にも絵を描いきはじめた。予定にはない、即興的なやりとりが生まれたのを照明をいじっていた僕は正面から見つめていた。
スーパーデラックスのイベントに参加したことも、展覧会の会期中に淺井君とYouTubeであの映像を見たのもいいことだったと思う。偶然といえばそれまでだけど、こういうことに何か真実のようなものがあるような気がする。
いつか、岡田さんが店主をしていたという「月の庭」にも行ってみたい。どんな気持ちになるかわからないけど、ただ何も考えずに行けばいいんだと思う。そういうことだよね。
年末に、不思議な発見でした。みなさん、よいお年を!

ワークショップ+トーク「土地をめぐる言葉」12月20日 

12月20日「WHAT AM I DOING HERE?:ワークショップとトーク 5つの小径」の1回目が無事に終了しました。参加してくれたみなさん、ありがとうございます。清岡先生、管先生おつかれさまでした。記録撮影の廣瀬さんやスタッフのみなさんにも感謝です。
レポートは↓に書いたので、こちらをお読みください。
http://waidh.exblog.jp/9478331/
管先生のブログにもアップされています。
http://monpaysnatal.blogspot.com/2009/12/blog-post_21.html
連日の準備で睡眠不足だったため、この日は帰宅してから気絶するように眠ってしまい14時間睡眠でした。うーむ…、驚いた。

ワークショップ「東京を書く」とトーク「東京詩」/12月20日(日)

明日(というか今日になってしまった…)、ワークショップとトークのイベントを開催します。
「WHAT AM I DOING HERE? :ワークショップとトーク 5つの小径」の1回目です。メールしたりチラシを送っていたりしたら、自分のブログで告知するのがギリギリになってしまいました。ごめんなさい。
明日の内容は以下の通りです。

「WHAT AM I DOING HERE? :ワークショップとトーク 5つの小径」
主催:東京都、東京文化発信プロジェクト室(財団法人東京都歴史文化財団)、明治大学
企画:明治大学大学院 新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系 管啓次郎研究室
日程:平成21年12月〜平成22年2月
会場:明治大学猿楽町第二校舎 新領域創造専攻共同演習室(東京都千代田区猿楽町2−4−1)
参加費:無料(要申込み)
http://waidh.exblog.jp
本事業は、東京文化発信プロジェクトにおける「学生とアーティストによるアート交流プログラム」の一環として実施されます。


(1)土地をめぐる言葉 12月20日(日)
(ワークショップ):「東京を書く」清岡智比古+管啓次郎13:00〜17:00(定員15名)12月8日に定員に達しました。トークはまだ申し込み可能です。
トーク):「東京詩」清岡智比古+管啓次郎18:00〜20:00(定員30名)
言葉で土地をどのように語ることができるのか?
例えば「東京」について書いてみる。
詩はどんなふうに東京を書いているのだろう。

■アーティスト・プロフィール
清岡智比古(きよおか・ともひこ)
明治大学理工学部(総合文化教室)准教授。専門はフランス語・フランス文学。大学の教養ゼミでは、「現代詩に現れた<東京>」を開講中。著書に『東京詩』(左右社)などがある。
http://tomo-524.blogspot.com/

管啓次郎(すが・けいじろう)
詩人・比較文学者。明治大学大学院理工学研究科ディジタルコンテンツ系教授。著書に『コロンブスの犬』(弘文堂)、『コヨーテ読書』(青土社)、『オムニフォン <世界の響き>の詩学』(岩波書店)、『本は読めないものだから心配するな』(左右社)など。
http://monpaysnatal.blogspot.com/

■申し込み方法
どなたでも無料でご参加いただけます。ワークショップとトークは、それぞれ単独でお申し込みいただけます。もちろん両方のお申し込みも歓迎です。参加を希望するワークショップ名・トーク名、お名前(フリガナ)、年齢、性別、連絡先(電話、住所、メールアドレス)をお書き添えのうえ、下記の申し込み先までお送りください。
※メールの場合は、件名等に「WHAT AM I DOING HERE?」参加申し込みであることを明記してください。
※申し込み多数の場合には先着順とさせていただきます。

■申し込み先
明治大学大学院 理工学研究科 新領域創造専攻DC系修士2年宇野澤宛
メール:ce87403@isc.meiji.ac.jp
電話:090-3426-7527

ワークショップは定員になってしまいましたがトークはまだ参加可能です。トークは定員を超えてもできる限り対応いたしますので、メールをいただくか、直接会場にお越しください。
ただし、あまりにも来場者が多すぎた場合、入場できない可能性がございますので、あらかじめご承知ください。

なお、2回目から5回目を含めた全体の企画は以下のURLをご覧ください。
http://waidh.exblog.jp/
どれも、すべておすすめです。東京を新鮮に見るためのワークショップとトークです。